歯軋り
歯ぎしりの恐怖
一般に歯ぎしりと言われるものには三つのものがあります。
この三つを総称して「ブラキシズム」と、専門的には言っております。
このブラキシズムは、就寝時にも起きているときにも、無意識的に行います。
夜寝ているときに「ギリギリ」って鳴る音や、仕事に集中しているときに噛みしめていたりすることを想像するとよいでしょう。
では、これらがなぜ「恐怖」なのでしょうか?
実は無意識故に、ものすごく大きな力で咬んでいる場合(意識下で思いっ切り噛みしめたとき以上の力)があるのです。しかも力の大小の差はあれど、何らかのブラキシズムは歯の有無・老若男女に関わらず、ほぼ100%誰でもしていることなのです。小さな力でのブラキシズムは、さほど恐ろしいものではありませんが、「何らかの障害」を起こす可能性がある中程度以上の力となると、8割くらいの人が該当しているのです。
次に、「何らかの障害」についてですが、関連性のあるものがいろいろ挙げられます。
etc.・・・
歯周病を例にとると、歯周病ですでに歯を支える骨がやせている歯に対して、異常な力が働いた場合、奥歯がすぐにグラグラになって失う羽目にあってしまいます。成人における歯周病のまん延率は、8~9割と言えますから、強いブラキシズムが予想される人に対しては、専門的な知識による対応が必要になってきます。
ブラキシズムの原因としては、精神的ストレスや神経性のもの(主要因)、職業やスポーツで起こるもの、更に不正咬合が挙げられています。ブラキシズムそのものは病気ではありませんが、口腔内に障害を起こすものであるという事実を知っておいて下さい。
今のところ、このブラキシズムに対する治療は「ナイトガード」と呼ばれるマウスピース状の物を装着したり、自己観察から始まる自己暗示療法が行われています。ただし、私自身がその治療法の習得に多大な時間を費やしたことからも、私の知る限り、このブラキシズムと歯周病の関わりについて専門的な知識を持って対処できる歯科医院はごく一部だけと言っていいでしょう。
長内歯科においては、このブラキシズムの強弱の診断から、その対処法、更に歯周病との関わりと言った総合的な治療が出来る体制にありますし、皆様には、出来る限りご自分の歯で生活してもらいたいというのが私の願いであります。
興味のある方はお気軽にご相談下さい。